アバルトの創業70周年を記念する特別仕様車「アバルト695 70th Anniversario(セッタンタアニヴェルサーリオ)」のカスタムをさせていただきました!
しかもオーナー様は、はるばる千葉県からご来店いただきました。
と、言いますのも、今回はスペシャルなアバルトの難易度の高いカスタムということで、RIPをお選び頂いたとのこと。 ありがたい限りでございます!
メイン作業はエアインテークシステムとカーボンボンネットを取付ですが、インテークシステムをさらに効率的に働かせるため、ボンネットにエアスクープ、エアダクトの加工取付させて頂きます。
このアバルト695 70th アニヴェルサリオは、世界限定1949台で日本では限定202台のスペシャルカーです。
他国では違うカラーもあるそうですが、日本ではこのヴェルデ・モンツァ1958という名の、このグリーンだけだそうです。
取り付けるパーツは、オーナー様のお持ち込みです。
まず、エアインテーク、カーボンボンネットの取付です。
イタリアのメーカーCadamuro Design のエアボックスを取り付けます。
そして、K-PART製カーボンボンネットの加工へ。
エアボックスの位置に合わせて、エアスクープの位置を決め、穴をあけます。
エアスクープは純正ボンネット用のモノなので、エアスクープへの加工も必要となります。
エアスクープをそのままの大きさで取り付けると、このボンネットでは開口部が大きすぎてバランスが悪くなるため、エアスクープをカットし、開口部の大きさを少し小さくしています。
この辺りからRIPの本領発揮といった感じになって参りました(笑)。
合わせてRUNMAXのクイックキャッチ(直径60mm)も取り付けるので、ボンピン用の穴をあけます。
更にボンネットの両サイドにも排熱用ダクトを取り付けるので、またまた穴をあけます。
穴開け加工完了後に塗装工程へ。
カーボンボンネットを敢えてボディ同色で塗装していきます。
このアバルト695 70th アニヴェルサリオのヴェルデ・モンツァ1958というカラーは、特別なカラーなのでこのカラーのデータがありません。
そこで、この特別なカラーを調色で作り上げました。
カーボンボンネットであることも主張すべく、ダクトの一部だけカーボンを残します。
ラインにゆがみがないよう、丁寧にマスキングをします。
ボンネット裏まで綺麗に塗ります。
塗装が終われば組付けです。
エアインテークとサイドのエアダクトにはメッシュを取り付けます。
また多くの競技用ボンネット同様、このボンネットのダクトも、穴が空いたままとなります。
エンジンルームの熱を排出してくれるのは良いのですが、降雨時や洗車時にダクトの真下にあるタービンなどが水浸しとなり、ボルトやナットが錆びてきます。
錆びると見た目も悪いですし、タービンなどパーツの取り外しの際に問題も出てきます。
そこで、今回ボンネットのダクト用のフタを3Dプリンターで製作し、取り付けました。
3Dスキャナーでダクトの形状をスキャンし、3Dプリンターで出力。
仕上げにブラックで塗装をしています。
オーナー様がサーキット走行をされる時には、フタを外して排熱、街乗りではフタをして、エンジンルームを保護して頂くなど、状況に応じた使い方が可能です。
ボンネットのビフォー。
アフター。
インテーク系のアップグレードに伴い、排気の熱対策も実施します。
リアディフューザーに耐熱プレートの製作、取付させて頂きました。
ビフォー。
アフター。
純正マフラーは左右4本出しですが、オーナー様によりセンター1本出しマフラーに交換済み。
そのマフラー合わせて遮熱板を製作。 ルックス的にもさらにレーシーになりました。
ただでさえ珍しいアバルト695 70th アニヴェルサリオが、今回のカスタムで更にスペシャルな存在に!
我々にとってもやりがいのあるお仕事でした…。
この度は、遠方にもかかわらずお仕事をいただき、ありがとうございました!